面積増減パズル【めんせきぞうげんぱずる】
missing square puzzle?
いくつかのピースを並べかえると、面積が変化したような印象を与えるもの。同じ形の中に穴ができたり消えたりするものや、形が変わるたびにマス目の数が変わるものなどが知られている。消失パズルの一種とも言われることもあり、シルエットパズルで同じことをする問題はパラドックス問題と呼ばれる。
「この―を考案したのは、マジシャンだそうです」
パラドックス問題【ぱらどっくすもんだい】
paradoxical problem?
一組のシルエットパズルを使って、似たような図形を複数個つくる問題のこと。同じピースを使っているのに面積が変化したように見えるため、こう呼ばれる。たとえば、「タングラム」には多数の作例がある。
「―だというのに、どれも矛盾を感じない形状であった」
パッキングパズル【ぱっきんぐぱずる】
packing puzzle
いくつかのピースを指定された枠の中に収めるもので、ピースの一部が外に出るのを禁止するものが多い。「つめこみパズル」と呼ぶこともある。当初はピースが枠いっぱいに入るものが中心だったが、枠の中にスキマができるものも増えてきた。
「スキマのある―とはいえ、それほど簡単ではなかった」
スライディング・ブロック・パズル【すらいでぃんぐ・ぶろっく・ぱずる】
sliding block puzzle, SBP
あるケースの中でピースを滑らせて移動させ、指定の並び方にするもの。「スライディング・パズル」や「スライドパズル」とも呼ばれる。代表例に「15パズル」や「箱入り娘」がある。とくに指示がなければピースは回転させないが、ケース内でピースを回転させていいものもある。さらに、平面的なものだけでなく、立体的なものも考案されている。
「この―には、ピースの向きを変えられる場所がありますね」
パリティ【ぱりてぃ】
parity
もともとは、状況が同じであること。とくに、数理科学の分野では、偶奇性(ある数・状態が偶数か奇数か)を指すことが多い。偶数と奇数の両方になることはないから、一方から他方に移ることはできない。とくに、スライディング・ブロック・パズルや一部のパッキングパズルについて、ある問題が解決できるかどうか判定するときに使われることが多い。一般的には、何らかの入れかえが起きているものに対して効果がある。
「これは簡単。だって、―を考えればピースの位置がは全部決まるんだから」
平面充填【へいめんじゅうてん】
tessellation
ある図形を使って、スキマのないように平面を敷き詰められること。「敷き詰め」「テッセレーション」とも言う。たいていは1種類の図形に対して使われるが、複数の図形を組み合わせることもある。
「よく見ると、このタイルは―形になっている。だから壁面に利用することにした」
ユニーク解【ゆにーくかい】
unique solution
独創的で素晴らしい答え……ではなく、一つしか存在しない解のこと。または、解が一つしか存在しないこと。実際には、回転や裏返しなどで重なる解は同じものと考えてカウントしていることが多い。
「回転や裏返しを無視すれば、本質的には―なんですって」
回し【まわし】
twisting? turning?
組木のピースを回転させること。または、そのように作られたピースを指すこともある。通常は平行移動させることが多いため、そこに意外性がある。伝統的な作例に山中組木工房の「赤玉入り」や「グレート・パゴダ」がある。
「押しても引いても動かない。それなら、―かもしれない」