パズいち、やってみます。

かねてから、パズルで遊ぶだけの場を作れないかな、と思っていました。いろいろな方と話しながら、ようやく自分の中で整理できたので、実験的にやってみようかと。

プロジェクトの一つとして紹介ページも用意していますが、そのまま開催概要を引用しておきましょう:

色々なパズルで遊んでみよう、という一日限りの集まりです。
パズルに慣れていない方も、くわしい方も大歓迎。
面白いものをチョイスしますので、ゆっくり遊びましょう。

ちなみに、パズルといっても、紙に印刷された問題ではなくて、
手で操作して遊べる(メカニカルの)パズルを用意します。
今回はパズル・コレクターさんのご協力を得て、
「動物の組木」と「シルエットパズル」を並べる予定です。

日時:2018年5月27日(日) 13:00~18:00
会場:パズルショップ・トリト内 併設スペース(東京都台東区)
参加費:200円(会場費など)
主催・進行:Kohfuh Satoh (Kofth)
席数の目安:12名ほど(会場の状況により調整します)
事前予約なし

・パズルを持参する必要はありません
・参加費は当日の受付時にお支払いください
・研究発表、競争、物品の売買などの実施は予定していません
・空席があれば途中参加も可能です

あれこれ書いてありますけれど、まずはパズルに触れてみようという話です。お暇でしたら、ぜひご参加ください。

パズルの一日会(パズいち)
http://kofth.com/projects/pz1/

ゲームのクイズで思い出す

このページへの投稿も、すっかりごぶさたしていますが、先日こんなツイートをしました。

我ながら、分かるようで要領を得ない、思わせぶりな書き方ですけれど、この『Board Game Quiz』を知ったとき、すっと思い出したものがあったのです。
それが「パズルのクイズ」という二十数年前の記事。

当時、パズル懇話会の機関紙に掲載され、残念ながら内容は公表できないのですが、形式的にはパズル全般についての知識をテストしてみよう、という趣旨の記事でした。
それを書いたのは、作家として、コレクターとして、プロデューサーとして、パズルの界隈を牽引していた芦ヶ原伸之さん。

彼の著作を読んだことがあれば、その語り口には独特の癖があることをご存じでしょうが、その出題そのもの(マルバツ方式の100問)は実にスタンダードな内容ばかり。
もちろん、その前口上と解説には、いつものNOB節が染み出していて、これはこれで読みどころがありました(紹介できないのが、もどかしい!)。

そんな記憶が飛び出してきたものだから、頭の中では「パズルのクイズ」を思い出しつつ、「ゲームのクイズ」も面白そうだぞ、と感じていたのです。
と同時に、もし今「パズルのクイズ」を作るとしたら、どんな出題が考えられるか、そんな思いも少々ありました。

結局はゲームマーケットへの参加があって、新作の準備で慌しいうちに自然消滅したのですが、この際やってみようと思います。

少々マニアックなのは承知の上で、自分なりに作ってみたのが、次の問題。
すべてマルバツ方式です。さっそく、どうぞ。

【問題】
1. ペントミノは裏返しによる区別が発生する最小のポリオミノだ。
2. マーティン・ガードナーは楊枝を使うパズルを著作で取り上げた。
3. 目付絵とは逆さ絵の一種だ。
4. 素数だけしか使わない方陣が存在する。
5. SBPとは内部空間のある組木の総称だ。
6. 「リングキャッチャー」には輪ゴムが付いている。
7. 「Burr Tools」は知恵の輪の難易度を比較するプログラムだ。
8. 『The メカニカルパズル 130』には折り紙パズルが登場する。
9. パズルの二大分類のうち、スローカム分類には「その他」の項目がない。
10. 芦ヶ原伸之によるパズルコレクションの一部はNOBギャラリーが管理している。

まぁ、無理を承知で出題したものもあるのですが、いかがでしたか?
それでは、答え合わせです。

【解答】
1. ×:裏返しの区別は4単位から発生する。ペントミノは5単位。
2. ○:TantalizingToothpick TeasersがPerplexing Puzzles and Tantalizing Teasersにある。
3. ×:逆さ絵とは直接に関係なく、一種の当てもの。
4. ○:素数方陣は数多く発表されている。
5. ×:Sliding Block Puzzleの略。いわゆるスライディング・パズルのこと。
6. ×:金属製のリングとチェーンのみ。
7. ×:組木を解析する目的で作られたもの。知恵の輪の難易度を比較する機能はない。
8. ○:66ページを参照。
9. ○:Hordern-Dalgety分類には「その他のタイプ」がある。
10. ×:正しい名称は「JAISTギャラリー」のはず。

本家の出題にはかないませんが、自分の知らない分野への橋渡しになるような、そんな気付きになったら面白いかなと思います。

2017年のはじまりに

吸い込む空気が急に冷たくなったと思ったら、さっぱり年が明けました。
あけまして、おめでとうございます。

昨年は元日からTwitterを始めて、すっかりアウトプットが向こうへ行ったきり。
そのせいで、こちらのページは閑散として、かえって今は書きやすくなった気すらします。

かといって、かっこいい抱負など持ち合わせていませんが、
これまでに考えてきたモノやアイデアを整理して、
ものによっては実際に制作できればいいなと思っています。

ところで、今日は新年の図案を掲載して、一緒に「Macaroni」のページも用意しました。
以前のサイト以来の紹介で、およそ十数年ぶり。

これにはワケがあって、昨秋だったか、海外のパズル家さんから問い合わせがあり、
ある組木の一部に利用(?)されたのでした。
ところが、その記事は非公開情報だそうなので、ご紹介できないのが惜しいところ。

そういうわけで、今年もよろしくお願いします。

根っこの芽

やはり、それなりに間が空いてしまいました。

昨年の秋から続いている「文字しごと」に追われているのですが、
その着地まで、あと少し。
それで、少しずつ自分の書きものに頭が向き始めています。

そういえば、前回「インプットやアウトプットを変えて」と書いたあと、
ほどなくしてTwitterを始めてみました。
何の役に立つのか分からない、ちょっとしたことを書き連ねていますが、
たまに「パズルの根っこ論」の芽みたいな思い付きも入っています。

きちんと整理するには、もうちょっと時間が必要かな、という感じです。
サイトの剪定も、少しずつ進めています。

2016年の始まりに

あけまして、おめでとうございます。

前回の日付からすると、けっこう長い空白でした。

このページから離れていたのには、わりと明確な理由があって、
それは消化しきれないほど、身の周りに文字があふれていたからでした。

たしか、冬が終わって暖かくなってくる少し前だったか、
これからは文字に絡む作業が多くなりそうだという感じがあって、
それは面白そうだけど、偏りすぎもいけないなと思っていたのです。

昨年の夏、縁あって『数学マジック事典 改訂版』の刊行に関わり、
それとは別に、今度は図案としての文字にも対面することが重なりました。
それで、ちょっと文字に対して食傷気味になることもあったんです。

でも、いったん慣れてくるとワガママなもので、
むしろ文字に絡んだことをやりたくなってしまいます。
ところが、今度は時間がないから、
アイデアばかりの頭でっかちになってしまったりする。

そういうわけで、この年の変わり目に、
わざとインプットやアウトプットを変えてみて、
自分の思考をリフレッシュさせようかなと思っています。
こうして書き連ねているのも、そのひとつ。

そうそう、このタイミングでプロジェクトのページを少し整理しました。
懐かしいものも、新しいものもあります。

それでは、本年もよろしくお願いいたします。